Form W-4とは
Fumi Hatayama
Form W-4とは
Form W-4（従業員の源泉徴収証明書）とは、雇用主が従業員へ支払う給与から、源泉徴収する税額を決定するために用いるフォームになります。 雇用主は給与から差し引いた源泉所得税を、IRSへ支払います。
IRSは、全ての従業員に対してW-4の記入を要請しています。ほとんどの場合、従業員が新しく仕事を開始する初日に、雇用主からW−4を渡されます。給与ごとに源泉徴収される税額が、多すぎたり少なすぎたりしないように、W-4に正しく記入し、源泉所得税額を調整することが重要になります。 十分に源泉徴収されていない場合は、確定申告時に追加で納税が発生することがありますので注意が必要です。 源泉所得税が多すぎると、確定申告時に払い過ぎた税額が返金されます。
Form W-4の記入方法
Form W-4には、5つのステップの記入項目があります。W-4は、IRSサイトからダウンロードできますので、フォームを見ながら一つずつ項目をご確認ください。
- STEP 1：名前、住所、ソーシャルセキュリティー番号、申告ステータスを記入します。
- 申告ステータスとは、独身者、既婚者、または特別世帯主として確定申告する予定があるかどうかを示す情報です。仕事が1つ、配偶者も子供もいない、項目別控除もしない場合は、STEP1を記入し、STEP5にサインをするだけで完了となります。
- STEP 2：複数の仕事がある場合、または結婚していて、働いている配偶者と夫婦合算で確定申告をする場合のみ記入します。
- 配偶者の収入、二つ目の仕事、またはフリーランスの収入がある場合は、STEP 2の記入が必要になります。STEP 2に記入する際は、3つの記入方法があります。2a、2b、2cの選択肢がありますが、必要があるのはそのうちの1つだけになります。
2a
IRSのオンライン源泉徴収見積もり計算プログラム（Tax Withholding Estimator | Internal Revenue Service）を使用し、該当する場合は、STEP 4（以下で説明）に見積もりを含めます。一番簡単な方法となります。
2b
源泉徴収見積もり計算プログラムの代わりに、下記W-4の手順3ページ目の複数のジョブワークシートに記入します。結果はSTEP 4に記入します。
W-4の記入者が2つの仕事をしている場合、または記入者と配偶者がそれぞれ１つずつの仕事をしている場合は1行目に記入します。1行目を正確に記入するには、W-4の4ページ目に記載されているグラフを使用する必要があります。グラフは申告ステータスごとに分けられているため、申告方法に基づいて正しいグラフを選択する必要があります。左側の列には高収入の配偶者の金額が表示され、上の行には低収入の配偶者の金額が表示されます。
下記の表を見てください。例えば、夫婦で申告している納税者について説明します。配偶者Aが年間60,000ドル、配偶者Bが年間40,000ドルを稼ぐと仮定すると、配偶者Aは4,270ドル（左側の列の60,000〜69,999ドルの行と、一番上の行の40,000〜49,999ドルの列の交点）を選択してジョブワークシートの1行目に記載する必要があります。
記入者と配偶者の間で、3つ以上の仕事を組み合わせている場合は、ジョブワークシートの2行目の部分に記入する必要があります。
例えば、配偶者Aには60,000ドルと15,000ドルの2つの仕事があり、配偶者Bには40,000ドルの仕事があるとします。 配偶者Aは、2aに$4,270を入力します（左側の列の$ 60,000〜 $ 69,999の行と、一番上の行の$ 40,000〜 $ 49,999の列の交点）。 60,000ドルと40,000ドルを合計すると、合計100,000ドルになり、配偶者Aは、2bに4,070ドルを入力します（左側の列の100,000〜149,999ドルの行と、一番上の行の10,000〜19,999ドルの列の交点）。 2つの金額を合計すると、2cで8,560ドルになります。
ジョブワークシートの3行目には、最も給与の高い仕事の1年間の給与期間数を入力する必要があります。例えば、毎月給与を受け取っている場合は12、毎週は52を記入します。
1行目（2つのジョブの場合）、または2c行目（3つ以上のジョブの場合）の金額を給与期間の数で割ります。 この額をジョブワークシートの4行目と、W-4の4cに入力します。
2ｃ
2人の仕事の合計が、2つのみの場合は、Cのチェックボックスにマークし、もう一方の仕事で記入するW-4でも同じことを行います。 このオプションを選択することは、２つの仕事が、ほぼ同額に稼ぐ場合に適用されます。 そうしないと、必要以上の税金が源泉徴収される可能性があります。
- STEP 3：扶養家族がいて、収入が$200,000以下の独身の申告者である場合、または収入が$400,000以下の夫婦合算申告者である場合のみ記入します。
- 17歳未満の子供がいる場合は、子供の人数に、2,000ドルを掛けます。 例えば、17歳未満の子供が3人いる場合は、最初の空白に$6,000と入力します。 他に資格のある扶養家族がいる場合は、その数に500ドルを掛けることができます。 この金額を2番目の空白に入力します。合計金額を3に入力します。
- STEP 4：必要に応じて追加で源泉徴収額を決定します。 手順2a、または2bを完了した場合は、結果を4cに書き込みます。
- 4a
利子、配当、退職金など、仕事以外の課税所得に対する所得税を源泉徴収することができます。
4b
基礎控除（Standard Deduction）の代わりに項目別控除を選択し、源泉徴収を減らしたい場合は、このセクションに記入してください。 2021年の控除額を見積もるには、W-4の3ページにある控除ワークシートを使用してください。
4c
雇用主に、給与から源泉徴収して欲しい税額を入力する場所です。 STEP2の、2a、または2bを完了した場合は、ここに結果を記入してください。
- STEP 5：雇用主に返送する前に、W−4にサインと日付を記入してください。
- 雇用主が署名するためのボックスもあります。
まとめ
W-4の情報は必要に応じて何度でも更新できます。通常、結婚や出産などの生活の変化や、家の購入、給与が上がった場合など、経済状況の変化があった場合、新しいW-4を記入する必要があります。 生活や経済状況が変わらない場合でも、源泉徴収額を定期的に確認することをお勧めします。W-4は、2017年の税制改革の変更を反映するために、2020年から一部形式が更新されました。
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