ITINについて説明します。
ITINとは
ITIN (Individual Tax Identification Number)とは、IRSによって発行される個人の納税者番号です。当事務所ではITIN申請書作成サービスを提供しています。
確定申告をする際は、通常Social Security Number(SSN)を使用して申告します。SSNを持っていない個人が確定申告をする際は、代わりにITINを使用して確定申告をします。ITINは、SSNを取得できない特定のアメリカ非居住者や、アメリカに居住する外国人、その配偶者、扶養家族のみが利用できる納税者番号です。 ITINは、SSN(XXX-XX-XXXX)のように構成され、最初の番号が「9」で始まる9桁の番号になります。
例えば、SSNを持っていない日本居住の日本人がアメリカで所得がある場合、またはアメリカに赴任した日本人(本人はSSNあり)の家族がSSNを持っていない場合は、確定申告を行う時に、ITINが必要となります。ITINを取得することで租税条約や様々な税額控除などの恩恵を受けることができます。
また、EIN(Employer Identification Number、雇用主納税者番号)の申請時、SSNがない場合は、ITINが必要になります。アメリカに居住していない事業者は、ITINを申請する必要があります。
ただし、ITINを取得しても下記の項目は認められていません。
- 米国での勤務資格
- 社会保障給付資格
- 扶養者のEarned Income Tax Creditの申請
ITIN申請方法
ITIN申請には、IRSのForm W-7「IRS個人納税者番号の申請書」に記入します。Form W-7は、身分証明書と外国の身分を確認できる書類(パスポートなど)を添えて、確定申告書と一緒にIRSへ提出する必要があります。 提出するパスポートは発行機関からの原本、または認証されたコピーが必要になります。 署名ができない18歳未満の扶養家族が申請するForm W-7には、親または保護者が代理で署名することが可能です。
申請書はIRSへ郵送で送るか、最寄りのIRSオフィスへ行き申請することができます。IRSオフィスへ行く場合は事前に予約が必要となります。
2019年、2020年、または2021年の3年間の課税年度のうち、一回もITINが確定申告で使用されなかった場合、ITINは2022年12月31日に失効します。ITINの更新をすることで失効を防ぐことができます。