アメリカの医療費控除はどうやって申請するの？

課税年度にあなたが医療費や歯科治療のために支払った費用を所得控除するためには、Itemized Deduction（項目別控除）を選択し、スケジュール A (Form1040)を使用して申請します。総医療費のうち、調整後の総収入（Adjusted Gross Income）の 7.5% を超える金額のみ控除することができます。

Standard Deduction vs Itemized Deduction

確定申告書を作成する場合、下記 2つのオプションがあります。

• Standard Deduction（基礎控除）： 申告状況に基づいて IRS によって決定される定額の控除額になります。 ほとんどの納税者は、素早く多くの控除ができるStandard Deductionを選択しています。その年にStandard DeductionとItemized Deductionの両方を控除することはできません。2022年度の独身者は12,950ドル、夫婦は25,900ドル、所得から控除できます。
• Itemized Deduction（項目別控除）： 実際に費やした医療費、州税、地方税、住宅ローンの利子、寄付控除など、特定の控除可能な費用に対しての金額になります。 各費用をスケジュール A に記載し、確定申告書に添付する必要があります。

Itemized Deductionの控除可能な費用の合計がStandard deductionを上回った場合は、Itemized deductionを選択します。それぞれの費用項目は無制限に控除できるわけではなく、控除できる額に限度がありますので注意が必要です。

控除対象の医療費

控除できる医療費は下記の項目が挙げられます。また課税年度の間に本人、配偶者、扶養家族に支払われた医療費でなければいけません。

• 医師、歯科医、外科医、カイロプラクティック、整骨医、精神科、精神分析医、およびその他医療専門家への支払い
• 入院費（食事代、宿泊費含む）、または居住型老人ホーム費の支払い
• 減量プログラム、禁煙プログラム、アルコールやドラッグ依存症のための鍼治療、または処方薬に対する支払い
• 度付き眼鏡、コンタクトレンズ、補聴器、車椅子、盲導犬、医療ベッド、または身体障害を支援するために購入したその他のアイテムへの支払い
• タクシー、バス、電車、救急車、または自家用車による医療施設への交通費の実費の支払い
• 医療や介護の保険料の支払い。 ただし、従業員の場合は、雇用主が支払った保険料の一部は医療費で控除することはできません。

まとめ

医療費は支払った額の全てが控除できる訳ではありません。医療費として控除できる額は調整後の総収入（Adjusted Gross Income）の 7.5% を超える金額のみ控除することができます。さらにItemized Deduction（項目別控除）を選択した場合に限りますので注意が必要です。

ほとんどの納税者は、素早く多くの控除ができるStandard Deduction（基礎控除）を選択していますが、もし課税年度に多額の医療費を支払った場合やその他項目別控除に該当する費用が高い場合は、支払った費用の内容をしっかり記録し、Standard Deduction と Itemized Deductionとどちらが多く所得控除できるか比較してみてください。

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